2017年9月6日、韓国・聯合ニュースなどによると、韓国の鉄道駅にあるエスカレーター脇の壁面に、エスカレーターの傾斜に沿って細長い鏡が設置された。大人がエスカレーターに乗ると、ちょうど胸から顔の辺りまでが映る格好だが、身だしなみを整えるためのものではないという。

京畿道（キョンギド）坡州（パジュ）市の警察署は6日、首都圏を走る京義中央線の金村（クムチョン）駅エスカレーターと階段部分に、大型の鏡・反射シートを試験的に設置したと明らかにした。エスカレーターや階段の上り下りの際、スマートフォンのカメラなどを使って隠し撮りをする行為を防止するのが目的だ。シートの下部には「カメラを利用した不法撮影は、身元情報が公開される重大な犯罪です」との文言が記された。

同駅では先月、20代の男が女性のスカートの中を撮影しているのが見つかり現行犯逮捕された。また韓国では昨今、列車や駅、公衆トイレなど公共の場所での盗撮犯罪が急増、社会的な問題となっている。警察は今回の鏡設置の効果が確認されれば、他の公共施設や駅などにも設置拡大を進める計画だ。

しかし韓国のネットユーザーの反応をみると効果への期待はいまひとつのようで、「これでどうやって防止できるの？誰か説明して」とのコメントが多くの共感を集めたほか、「その鏡に女性の下着が映りそうだけど…」といぶかる声もある。

また「防止効果が高いのは、なんといったって罰則の厳しさだよ」「罰金を高くすればそんな犯罪はなくなる」「処罰を強めて、摘発に対する報奨金制度をつくればかなり減ると思うね」と、罰則強化を求める声も多数。

またなくならない盗撮犯罪について「何人かのおかしな人たちのせいで…観光客に対してもこれは恥ずかしい」「韓国は本当にレベルが低い。学校で先進国の市民意識を教えなきゃ駄目だよ」など嘆く声も目立った。（翻訳・編集/吉金）