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中国のマンガ・アニメ愛好家は2億人超、日本作品をスマホで観賞=「人口減日本の救世主に」―日中企業が会見、「海賊版」激減の理由明かす

配信日時:2017年9月5日(火) 6時10分
中国の若者2億人超、日本漫画をスマホで観賞―海賊版激減の理由は?
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日本のマンガ・アニメを中国に配信している杭州翻翻動漫集団の沈浩社長と日本の大手出版社集英社の足立聡史ライツ事業部海外事業課長が日本記者クラブで会見。拡大する中国のマンガ・アニメ事情を語った。写真は会見する枕社長(右)と足立課長。
2017年8月31日、日本のマンガ・アニメを中国に配信している杭州翻翻動漫集団の沈浩社長と日本の大手出版社集英社の足立聡史ライツ事業部海外事業課長が日本記者クラブで会見。拡大する中国のマンガ・アニメ事情について率直に語った。 今中国の若者は、街角や地下鉄車内で日本のマンガやアニメを、スマホで楽しんでいる。かつてはもっぱら単行本や雑誌の出版やテレビだったが、デジタル配信時代に突入してさらに開花した。スマホ決済による超キャッシュレス社会とあわせ、この分野の急速な進展と若者世代の底知れぬパワーをアピールした。

沈社長は日本留学後の2009年にマンガ・アニメ関連会社「翻翻動漫集団」を創業。大手出版社の集英社と提携し、『ワンピース』『NARUTO』『黒子のバスケ』など同社の人気マンガの中国での出版、ネット配信を行っている。小学館のマンガでは『名探偵コナン』『忍者ハットリくん』などが人気という。

言論統制の厳しい中国では検閲チェック基準が気になるが、「制限の対象はエロ・グロ・ナンセンスで日本と同じ。強いて日本との違いを挙げればオカルト扱いされている幽霊ぐらい」と指摘。タテ長のスマホの画面に合わせて「タテ型スクロールのできるマンガ」が好まれ、日本のマンガ業界も対応を迫られている。

集英社の足立課長は「中国ではネット環境が日本より整っており、若者はネットを通じて漫画を楽しんでいる」と中国ビジネスの急拡大に目を見張った。「以前は海賊版に悩まされたが、課金された正規版をスマホで読む人が急増。電子決済が後押ししている」と明かした。「同じ東洋人なので、欧米のマンガやアニメより親近感があるようだ」とも語る。2大ネット企業の、テンセントとバイドゥが正規品の権利を持つようになったら、海賊版が減少。権利者が取り締まる「中国特有の現象」という解説も興味深かった。

中国では高度経済成長が続いた結果、精神的な欲求を充足するエンターテインメントに目が向き、文化産業が勃興している。アリババが大手動画配信サービス「優酷土豆」を買収するなど中国アニメ市場が活発化。マンガやアニメを愛好する人口は2億〜3億人に達し、若者人口が減少する日本の業界にとっては救世主となる。

中国のマンガ・アニメ制作の質も急速に向上。中国人の原作を日本でアニメ化して日中で配信するなど、新しい形態も生まれている。翻翻動漫集団が運営し、集英社がサポートするマンガコンクール「新星杯」(主催・杭州市)をきっかけにデビューした中国人マンガ家7人の作品が日本の雑誌やデジタル媒体に掲載され、うち1作品は最大発行部数の「週刊少年ジャンプ」(集英社)で初の海外作家オリジナル作品としてデビュー。「中国のトキワ荘(手塚治虫、藤子不二雄、石森章太郎らが暮らした豊島区のアパート)」と呼ばれる「中国漫画家村」が各地に出現、多くの志望者が切磋琢磨しているという。「新星杯」は中国地域だけでなく、海外華人華僑向けにも募集を始めている。

中国漫画家村は杭州をはじめ、北京、武漢、広州、重慶での拠点作りを終え、オリジナルマンガの創作に力を入れている。今後は、中国の優秀な漫画作品の輸出を通して海外との文化交流を深めることを目指し、16年末には「日本漫画家村」を東京都文京区に海外で初めて設立した。今後台北、ソウル、パリでも「漫画家村」を設立する予定という。

枕、足立両氏は「マンガやアニメを通じて日中文化交流がさらに進み、友好促進に寄与するだろう」と期待している。(八牧浩行
※掲載している内容はコラムニスト個人の見解であり、弊社の立場や意見を代表するものではありません。
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