「日本語は世界で一番美しい言葉」「日本の街をこの目で見てみたい」=中国の学生たちはときめいていた―日本人男性

人民網日本語版    2017年4月16日(日) 6時40分

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初めまして、武漢市財貿学校で日本語教師を務めている吉田考と申します。2年間ここに滞在し、中国と日本の親善に寄与していこうと考えています。

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初めまして、武漢市財貿学校で日本語教師を務めている吉田考と申します。2年間ここに滞在し、中国と日本の親善に寄与していこうと考えています。まだまだ未熟ながら精一杯職務に励みつつ、多くの交流をしていくつもりです。

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中国に来てからかれこれ6カ月が経とうとしています。最初の3週間は北京で生活し、その後配属先へ着任したので、活動期間はちょうど5カ月になります。

実は配属先である湖北省には以前滞在したことがあります。以前は恩施市土家族・苗族自治区の咸豊第一中学で日本語教師を務めていました。それが日本語教師初経験で、そこでの経験が忘れられず、再び中国に来ることを志した経緯があります。

ただ私が活動している武漢はそこと比べられないくらい大きな都市で、民族構成も全く異なります。食生活もかなり異なり、なかなか新鮮です。中国は日本に比べて圧倒的に広い国土で、地域差が非常に大きい国だと実感しました。武漢の学校に配属されたことは、いい意味で想像していた中国とは違っていて驚きました。日本で生活するのと遜色がないと感じました。

武漢市財貿学校は中等専門学校です。それゆえ一般の高校の大学入試を目指した教育とは異なります。この学校の日本語教育は、日本での外国人技能実習に参加することが目的です。学生たちは日本で職業体験し、将来の仕事に活かすことを夢見ています。

実はこの学生たちは私が配属される数カ月前まで、私の前任者が教えていました。初めて彼らに出会ったとき、流暢な発音で自己紹介をしてもらいました。私は日本国外で、これほどの会話能力を持つ学生がいることに、とても驚かされました。

授業が開始して驚いたのは、この学校独自の教科書があることです。この教科書は初代JICAボランティアが外国人技能実習制度の選考面接のために集めた語彙をもとに、私の前者者と学生たち全員で作り上げたものだそうです。

また授業で学生と話したところ、「帰って二時間くらい勉強している」と言うのです。失礼ながら、中等専門学校のような所では、日々の学習サイクルが身についている学生は少ないと思っていました。そのため、彼らの勉強に対するモチベーションの高さにたいへん驚かされました。

私が着任して直ぐ、A君という学生が私の身の回りの補助や業務のサポートをしてくれました。彼も前任者の教え子で、この春から日本への留学を予定しています。彼は日本語能力がずば抜けていて、私は中国にいるにも関わらず、中国語を話す機会を失うほどの存在感でした。

A君は日本語の勉強の最中、時折目をキラキラさせながら、前任者を尊敬していると語ってくれました。そしてこの学校においてスピーチコンテストというイベントが大きな意義を持っていることを教えてくれました。この学校でのスピーチコンテストは前任者が立ち上げたイベントです。学生たちにとって学習の大きなモチベーションであり、準備段階から先輩が後輩に助言・指導するなど学生間の関係を構築するものでもあります。

私は着任直後で不慣れな環境と、語学力の乏しさなどもあり、スピーチコンテストを開催する自信がありませんでした。しかしA君の情熱に後押しされ、スピーチコンテストを開催することにしました。同僚に『スピーチコンテストを開催したい』と言ったところ、皆笑顔で協力してくれました。スピーチの題目は『将来の夢』にしました。学生たちの言葉は『日本語が世界で最も美しい言葉だと思うので、日本の歌手になりたい』『通訳の姿にあこがれて、自分の夢に気づいた』『テレビで見る日本の街や風景を、いつか自分の目で見て、体験して、感じてみたい』など、ときめいた内容で溢れていました。私は学生たちの夢に感化され、この学校に来て本当によかったと感じました。

この学校を良い状態で私につないでくれた前任者と学校関係者の方々にたいへん感謝しています。今後、私なりに精一杯頑張らなくてはいけないと感じさせられました。(平成28年度青年海外協力隊員 武漢市財貿学校日本語教師 吉田考、提供/人民網日本語版

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