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<独占>日本で中国人観光客がレンタカーする“手法”(2/4)、彼らはどうやって免許証を入手したのか?

配信日時:2017年4月8日(土) 18時10分
<独占>日本で中国人観光客がレンタカーする“手法”(2/4)
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中国人観光客の日本でのレンタカー利用について、レコードチャイナ編集部はその実態を追った。資料写真。
上海在住の王さん(仮名)は2016年6月、両親と妻、子どもを連れて海外旅行に向かった。目的地は日本だ。両親にとっては初の海外となるため、王さんは移動時間、食事、利便性などさまざまな要素を検討し、最終的に「一番行きやすい」と考えた日本に決めた。上海から東京まで約2時間で移動することができる。日本料理には生で食べる海産物も多いが、少なくとも主食はお米だ。日本は公共交通機関が発達していて、高速道路は各地に広がっている。仕事の関係で日本に行った時は地下鉄を利用した王さんだが、今回はレンタカーを借りることにした。公共の乗り物は便利だが、高齢の親と幼い子どもを連れて行くことを考えるとレンタカーの方が楽と判断したからだ。

王さんがインターネットで調べてみたところ、日本はジュネーブ条約締結国の国際運転免許証(IDP)だけ認めていることが分かった。同条約に中国は参加しておらず、中国はIDPを発給することができない。ショックを受けた王さんだが、大手通販サイトで偶然見つけた広告に目が釘付けになった。ある業者が「ジュネーブ条約締結国の免許証取得、現地のIDP申請をサポートします」とPRしていたのだ。

「日本ドライブ旅行」というキーワードで検索してみた王さんが目にしたのは、数多くの業者が同様のサービスを提供しているという驚きの結果だった。このサービスを利用して取得したIDPを使えば日本でレンタカーを借りることができる。各業者の料金は100〜3000元(約1700〜5万円)と幅が広く、そのほとんどが香港に隣接する広東省に拠点を開設していた。その中から王さんが選んだのは最も高い評価を獲得している業者だ。この業者は経営年数が6年で、「皇冠」マークが付いている。業者が利用者と取り引きを行った際、良い評価を得た場合はプラス1ポイント、悪い評価の場合はマイナス1ポイントとなり、1万ポイントに達した業者には信用度の高さを示すこのマークが付与されるのだ。

この業者が主に扱っているのはフィリピンの運転免許証とIDPで、料金は全部合わせて2850元(取材時は2250元強。約3万6000円)ほど。これまで50人以上がフィリピンのIDPを取得したという実績があり、過去の利用者が投稿したコメントには業者に感謝を示す内容のものが多数あった。中には「日本で無事、レンタカーを借りました」と写真を寄せる人もおり、王さんはこれにも心を動かされた。

ただ、フィリピンの運転免許の有効期限は3年、IDPはわずか1年で、更新にはお金がかかる。王さんは「頻繁に海外で車を借りる機会はないし…」とやや躊躇(ちゅうちょ)したものの、3世代で行く初の海外旅行のために申し込みを決意した。自身のパスポート、運転免許証、写真といった資料や身長、体重などのデータを相手に送信し、ネット決済サービスを使って代金を送金。手続き終了から1週間後に王さんのもとに届いたのはフィリピンの運転免許証と現地で発行されたIDP、フィリピン当局の領収書だ。印刷の粗さが目立ったが、王さんはこれを使って日本でレンタカーを借りることに成功した。

フィリピンはジュネーブ条約締結国だから、フィリピンのIDPがあれば日本で運転ができる。しかし、中国国籍でフィリピン滞在歴のない人物がフィリピンのIDPを使い、日本でレンタカーを借りることは果たして可能なのだろうか。われわれは王さんが利用したレンタカー会社に問い合わせることにした。

編集部:中国国籍です。フィリピンの国際免許証でレンタカーできますか?
担当者:免許証は手元にありますか?
編集部:はい。
担当者:免許証の写真の横に1949という数字はありますか?
編集部:はい。あります。
担当者:これはジュネーブ条約に基づいて発行された国際免許なので、これがあれば弊社でレンタカーできます。
編集部:レンタカーする際、国際免許証だけで大丈夫でしょうか?
担当者:いいえ、パスポートも必要です。
編集部:中国国籍なので、中国のパスポートとフィリピンの国際免許証で大丈夫でしょうか?
担当者:はい、これがあれば大丈夫です。

われわれは東京、沖縄、北海道の計6社に同じ質問をしてみたが、そのうちの5社は「ジュネーブ条約に基づいて発行されたIDPであれば問題ない」と回答、沖縄の1社だけが「中国国籍の方の利用は断っている」という答えだった。その理由として告げられたのが、「過去に中国人に貸した際、中国はジュネーブ条約に参加しておらず、日本での運転資格を持たないため、無免許扱いになるという問題が起きた」という事情。担当者によると、この会社は現在、同条約に基づいて発給されるIDPのほか、条約に参加している国・地域のパスポートを所持しているかどうかまでチェックしているそうだ。日本のレンタカー会社はそれぞれの判断基準で営業しており、会社によって対応が違うということが理解できた。

では、日本レンタカー協会に統一ルールはあるのだろうか。確認したところ、「外国人に貸す、貸さないの判断はジュネーブ条約に基づいており、協会が個別に決めたルールはない。仮に同条約に加盟していない国の人でも所持しているIDPが条約に基づいて発給されたものなら基本的には貸す。ただ、レンタカー業者が『問題あり』と判断した場合は貸さないこともある」とのことだ。

普通に考えると、中国人がフィリピンのIDPを持つということは、この人物はフィリピンで生活しているか、少なくともフィリピンに出入国した経験を持っているはずだ。なぜ、王さんのようにフィリピンに一度も行ったことがない人でも現地のIDPを取得することが可能となるのか。日本のレンタカー業者もこの人物のパスポートを確認すれば、IDP発行国での滞在歴がすぐに分かるはず。一部業者がそれをチェックしないのはなぜか。こうした疑問を持ったわれわれは、ネット経由で中国の業者に話を聞いてみた。(続く)(取材・編集/レコードチャイナ編集部)
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