「10年後に危機的な食糧不足」と予想、需要増大と農業離れが主な原因―中国

Record China    2008年3月20日(木) 7時24分

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18日、人口の増加や需要の急増、農業離れなどにより、数年後には食料の輸入量が1億t以上になり、10年後には深刻な食糧不足に陥る可能性があると全人代代表が指摘した。写真は安徽省の農家。

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2008年3月18日、四川在線によれば、中国では現在、食料品の価格が上昇を続けているが、全人代と政協会議でも食糧問題は大きな争点となった。

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2007年、豚肉をはじめ、食料の価格が全面的に上昇し、国民の生活と国家経済発展戦略の安全性に影響していると複数の代表、委員が指摘した。李鉞鋒(リー・ユエフォン)委員は、2006年の食料総生産高が5億tと過去最高の水準に達したものの、農業基盤や生産コストの急激な増加、地方政府の対応不足などの問題が依然として深刻であるとともに、国内の食糧需要が大幅に増加し、供給が追いつかない事態になっていると指摘。2年〜5年後には、食料の輸入量が6500万t〜1億1000万tに達すると予想され、10年後には1億〜1億5000万tの食料が不足、食料戦略が危険なレベルに達するという。

こうした背景には、農民の農業離れがあり、新技術の普及が難しくなるだけでなく、耕地の荒廃により生産高にも影響が出ていることがある。李委員は、欧米各国の経験をふまえ、若年層の農村離れを食い止めるとともに、農業への助成を行い、農業の保護政策を実施すべきだとの意見を提出。また、複数の全人代代表、政協委員から、農産品などに対する需要と価格の変動に対応する予測警戒制度や食料早期警戒システムを設置して、市場の供給と価格に対応できるようにし、食料生産の安定と持続的な成長、販売ルートの確保などの対策を早期にはかるべきだとの意見が出された。(翻訳・編集/岡田)

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